TOM A LA FERME…トム・アット・ザ・ファーム…

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監督:グザヴィエ・ドラン
キャスト: グザヴィエ・ドラン、 ピエール=イヴ・カルディナル、エヴリーヌ・ブロシュ、 リズ・ロワ、エマニュエル・タドロス、ジャック・ラヴァレ、アンヌ・カロン



2009年の「マイ・マザー」で鮮烈なデビューを飾った注目の若手映画人グザヴィエ・ドランが、劇作家ミシェル・マルク・ブシャールの戯曲を監督・主演で映画化したサスペンス・ドラマ。カナダ・ケベック州の閉塞感漂う田舎町を舞台に、恋人の葬儀に出席するため、初めて彼の家族と対面したゲイの主人公が直面する過酷な運命を緊張感あふれる筆致で描き出す。
 モントリオールの広告代理店で働くトムは、交通事故で亡くなった同僚で恋人のギョームの葬儀に参列するため、田舎にある彼の実家の農場を訪れる。そこには、ギョームの母アガットと兄のフランシスが2人で暮らしていた。アガットはギョームがゲイであることを知らず、サラという恋人がいるという息子の嘘を信じていた。母を傷つけたくないというフランシスは、トムにも恋人ではなく単なる友人として振る舞うよう嘘を強要する。その後も、粗暴なフランシスの、激しい暴力を伴う理不尽な要求に苦しめられていくトムだったが…。




アメリカ合衆国の隣国にして、自由主義国の盟友であるカナダですが、正直私にはカナダという国の実態に馴染みが有りません。陸続き、そして英語国ということもあって、ついついアメリカと一括りにしてしまいがち。しかし、カナダ人の知人に言わせれば、確かに似通った部分もあるし国境を越えるにも何のストレスも無いけれど、やはり全く別の国だよと。まあ、これは当然のことで、ただただ私の認識不足という事なのですが…。

カナダの田舎町を舞台に、パートナーを失ったゲイの青年とパートナーの遺族との心理的摩擦を描く本作。ヒリヒリと擦れ合う哀切が閉ざされた田舎町の空気に張り付く、エッジの効いた心理サスペンスでした。なんとも不条理な要求を、まるでスポンジに浸み込む水の如くに受け入れる主人公の真意が語られることは無いのですが、その事が逆に心の奥底に潜む悲しみをえぐり出す結果となっています。
人は人によって救われる…と信じたいところですが、そんなヒューマニズムを真っ向から否定する、辛口な人間ドラマでした。若き奇才グザヴィエ・ドランに拍手。。。
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  •   09, 2014 23:30
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