LABYRINTH OF LIES…顔のないヒトラーたち…

監督:ジュリオ・リッチャレッリ
キャスト: アレクサンダー・フェーリング、アンドレ・シマンスキ、フリーデリーケ・ベヒト、ヨハネス・クリシュ、ハンジ・ヨフマン、ヨハン・フォン・ビューロー、ロベルト・フンガー=ビューラー、ルーカス・ミコ、ゲアト・フォス

(allcinema映画データベースよりコピペ)
戦後十数年が経ち、経済復興の波に乗る西ドイツでは、ナチスによるユダヤ人虐殺の事実は、不都合な歴史として忘れ去られようとしていた。ところが1963年、ドイツ人自らの手によってナチスの犯罪を裁く“アウシュヴィッツ裁判”が開かれた。本作は、ドイツ人の歴史認識の大きな転換点となったこの裁判が実現するまでの道のりを、若き検事の苦闘の日々を通して描くドラマ。主演は「ゲーテの恋 ~君に捧ぐ「若きウェルテルの悩み」~」のアレクサンダー・フェーリング、共演に「ハンナ・アーレント」のフリーデリーケ・ベヒト。監督は俳優としても活躍し、これが長編初監督のジュリオ・リッチャレッリ。
1958年、フランクフルト。西ドイツは経済復興に沸き、人々の頭からはナチスの蛮行の記憶は急速に薄れつつあった。そんな中、ジャーナリストのグニルカが元ナチス親衛隊員の男が小学校の教師をしている事実を突き止める。しかし検察庁に掛け合っても、誰もが見て見ぬふり。ただ一人、駆け出しの検事ヨハンだけが興味を示し、グニルカとともに調査を開始する。やがて、アウシュヴィッツで残虐な行為に関わっていた多くの元親衛隊員が、何ら罪に問われることなく平然と社会に溶け込み、ごく普通の一般市民として生活している驚き事実が浮かび上がってくる。しかしいまや、国民の多くはそのことを蒸し返したいとは思っていなかった。そんな“嘘と沈黙の迷宮”に真正面から手を付けようとするヨハンには、想像以上の抵抗と妨害が待っていた。それでも事実から目を背けることなく、収容所の実態を徹底的に調べ上げていくヨハンだったが…。


















第二次世界大戦の敗戦国ドイツ社会の良心を問う意欲作。正義感に突き動かされる青年検事が自らの背負う矛盾を乗り越える姿は、自国を冷静に客観視する姿勢を貫くドイツ社会の決意と重なり、静かな感動を呼びます。
主役のアレクサンダー・フェーリングが、そのスマートな風貌でもって、いっさいの不正を許さない熱い青年検事を好演。戦後ドイツ社会に深く根付く矛盾に翻弄される姿は痛々しくもあり、それでも尚美しい。いささか、予定調和的な結末ですが、地方都市から始まった自主裁判の鳴動を率直に描く姿勢が潔い印象を与えています。

自己分析、客観視など様々な表現ができますが、自らを冷静に裁く事は時に大きな代償を伴い、自己破綻にも結びつきかねない。しかしそれでも、自虐に走らず正当な判断を下せるよう常に努力したいものです。
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  •   09, 2015 22:44
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