O ESTRANHO CASO DE ANGELICA…アンジェリカの微笑み…

監督:マノエル・ド・オリヴェイラ
キャスト:リカルド・トレパ、ピラール・ロペス・デ・アジャラ、レオノール・シルヴェイラ、ルイス・ミゲル・シントラ、ザベル・ルト、アナ・マリア・マガリャンエス、サラ・カリーニャス、リカルド・アイベオ、アデライデ・テイシェイラ




(allcinema映画データベースよりコピペ) 
生涯現役を続け、2015年に106歳で永眠したポルトガルの巨匠マノエル・ド・オリヴェイラ監督が101歳の時に撮り上げた作品。若くして亡くなった美女の遺影を任された青年が、彼女の不思議な微笑みに心奪われ体験する幻想譚を描く。主演は監督の孫でもある「ブロンド少女は過激に美しく」のリカルド・トレパ、共演にピラール・ロペス・デ・アジャラ。
 ドウロ河流域の小さな町。ある日、カメラが趣味の青年イザクは、ひょんなことから富豪の屋敷に呼ばれ、亡くなった娘アンジェリカの最期の写真を撮ることに。ところが、イザクがファインダーを覗いた瞬間、アンジェリカの瞼が開き、彼に向かって微笑んだように見えた。以来、アンジェリカにすっかり心奪われたイザク。そんな彼の前に死んだはずのアンジェリカがたびたび姿を現わすようになるが…。





齢100歳を超える人物の撮る恋愛映画には、生者と死者とを隔てるものはすべて取り払われ、まさしく寓話の世界が描かれておりました。主人公のイザクとアンジェリカが夜の世界を浮遊する姿は、まるでシャガールの絵画を見るかのよう。前時代的な撮影手法がその寓話性を高め、理論的な思考を一切受け付けません。イザクの撮影する写真からも遠近感が排除され、すべてをただイメージと捉えることを強いています。
まあ、多分、これはこれで良いのだと思います。そもそも、すべての登場人物の人格は語られず、存在するのは美しいアンジェリカの微笑みとポルトガルの素朴な原風景のみ。同じくポルトガル出身のピアニスト、マリア・ジョアン・ピレッシュが奏でるショパンのソナタとマズルカの切ない旋律に彩られ、時空を超えて表現される究極の恋愛風景は、人生を積み重ねてきたオリベイラ監督自身の夢そのものだったのかもしれません。

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  •   30, 2015 23:00
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