The Lady In The Van…ミス・シェパードをお手本に…

ミスシェパード
監督:ニコラス・ハイトナー
キャスト:マギー・スミス、アレックス・ジェニングス、ジム・ブロードベント、フランシス・デ・ラ・トゥーア、ロジャー・アラム



(allcinema映画データベースよりコピペ)
英国の劇作家アラン・ベネットの驚きの実体験を、アラン・ベネット自らの脚本で映画化したヒューマン・コメディ。オンボロワゴン車で寝泊まりする偏屈老婦人と、彼女のために自宅の敷地を提供した劇作家の15年にわたる奇妙で心温まる交流をユーモラスに綴る。主演はともに舞台版でも同じ役を演じたマギー・スミスとアレックス・ジェニングス。共演にジム・ブロードベント。監督はアラン・ベネットとは数々の舞台でタッグを組む盟友で、映画でも「英国万歳!」「ヒストリーボーイズ」に続いてこれが3度目のコラボとなるニコラス・ハイトナー。
 ロンドンのカムデン、グロスター・クレセント通り23番地。文化人が多く暮らすリベラルなこの地区に、壊れかけた一台のバンが停まっている。所有者はみすぼらしい身なりの老婦人、ミス・シェパード。ホームレスの彼女は、このバンで寝泊まりし、自由気ままに暮らしていた。プライドが高く、心配する近所の住人の親切にも、悪態で返す偏屈ぶり。ある日、ついに退去命令を受けて途方に暮れるミス・シェパード。劇作家のベネットは、そんな彼女に自宅の敷地を提供する。一時しのぎになればと軽い気持ちで提案したベネットだったが、まさかそのまま15年間も居座り続けるとは思いもしなかった。頑固で変わり者の彼女に振り回されつつも、決して互いに深入りすることのなく、一定の距離を保って奇妙な共同生活を送るベネット。それでも作家として、ミス・シェパードの謎めいた人生に興味を抱かずにはいられないベネットだったが…。





一人の偏屈なホームレス婦人を歓迎することもなく、かといって露骨に疎外することもなく、付かず離れずの絶妙な距離感で見守るカムデンの住人たち。戦後のイギリス社会でそこそこの財を成しこの閑静な住宅街に家を所有するに至った彼らの抱える微妙な罪悪感がミス・シェパードを排除する事を阻んでいる…とバッサリ言い放つ主人公もまた、自己肯定に悩むリベラリストの一人に違いありません。

認知力の衰え始めた母親と庭先で生活する老婦人とを重ね合わせ、自分を俯瞰するもう一人の自分と常に対話する彼は、他人を鋭く観察しつつ自己分析をしないではいられない。ホームレス婦人が主人公のように見えますが、実は主人公自身の内面を語る内向きな作品で、イギリス人の屈折した国民性がテーマとなっています。実は彼はゲイだったりして、その辺の描写も実に手が込んでる。ホント、イギリス人って面倒くさい。。。まあでも、そこんとこが私のツボにスッポリ嵌るんですけどね。。。(笑)

マギー・スミスの怪演が見事でした。舞台版で共演しているとはいえ主人公ベネットを演じたアレックス・ジェニングとの息もぴったりで、このややこしい作品を見事にリードしています。終盤、彼女がショパンのピアノコンチェルト第1番の2楽章の旋律に寄り添うクライマックスにグッと来る。必見です。

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  •   17, 2016 22:00
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