EXPERIMENTER…アイヒマンの後継者 ミルグラム博士の恐るべき告発…

アイヒマン
監督:マイケル・アルメレイダ
キャスト:ピーター・サースガード、ウィノナ・ライダー、ジム・ガフィガン、アントン・イェルチン、ジョン・レグイザモ




(allcinema映画データベースよりコピペ)
「ブラック・スキャンダル」「完全なるチェックメイト」のピーター・サースガードが、権威に服従する人間の心理状況を検証した有名な実験、通称“アイヒマン実験”で知られる米国イェール大学の社会心理学者スタンレー・ミルグラムを演じる伝記ドラマ。共演はウィノナ・ライダー、アントン・イェルチン、ジョン・レグイザモ。監督は「ハムレット」「アナーキー」のマイケル・アルメレイダ。
 アイヒマン裁判がはじまった1961年。イェール大学でミルグラム博士によるある実験が開始される。記憶の実験と称して被験者を募り、彼らには先生役と生徒役に分かれてもらい、生徒が問題を間違えるたびに先生は電気ショックによる罰を与え、生徒の学習効果にどのような影響が生じるがを調べる実験だと説明される。先生となった被験者の役割は、別室の生徒に問題を出し、間違いがあれば電気ショックのボタンを押すというもの。そしてそのボタンは、不正解のたびに次第に電圧が強くなっていく仕組みになっていた。実際には、生徒役は博士の協力者が演技をしているだけだったが、それを知らない先生役は、生徒の苦悶の声にためらいながらも、実験を見守る関係者の指示に従い電気ショックのボタンを次々と押していく。ミルグラム博士はこの実験で、普通の人がどこまで権威に服従してしまうものなのかを科学的に検証しようとしていたのだが…。




一昨年、昨年とナチスドイツに関する作品が数多く日本公開されましたが、その中でも、アイヒマン裁判を扱った『アイヒマン・ショウ』は、裁判を全世界に伝えたテレビマン達の葛藤を描いた力作でした。そこでは、アイヒマンは決して特異な存在ではなく、彼を取り巻く特異な状況が彼を非道な行動に導いた…という許しがたい論拠が大きな波紋を呼び起こする様子が、克明に描かれています。

そして本作では、その論拠を検証する心理学者ミルグラム博士の実証実験が描かれるとともに、社会から批判を受けつつも、実験結果の正しい理解を求める一科学者の苦悩が語られる。博士役のピーター・サーズガードが一人称でナレーションを行うにもかかわらず、実験が無機質で客観的なものとして語られる点がポイントで、その反面、社会の反応が極めて主観的に感じられる事に、この実験が如何に世界に動揺を与えたかを理解出来ます。

誰もが、否、凡庸な人間こそが第二第三のアイヒマンに成り得る。社会や組織の一員となった個人が、如何に誘導されやすいかを改めて伝える作品でした。
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  •   02, 2017 20:00
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