TAXI…人生タクシー…

人生
監督:ジャファル・パナヒ
キャスト:ジャファル・パナヒ



(allcinema映画データベースよりコピペ)
2010年にイラン政府から20年間の映画監督禁止令を受けながらも、様々な形で映画を作り続ける反骨の映画作家ジャファル・パナヒ監督が、自らタクシー運転手に扮して撮り上げた異色作。テヘランの街でタクシーを走らせるパナヒ監督が、“泥棒は死刑にしてしまえ”と訴える男性やそれに反論する女性教師、あるいは海賊版DVDで一儲けを企むレンタル業者に国内で上映可能な映画を撮影しようとしている監督の小学生になる姪っ子といった様々な乗客たちと織りなす悲喜こもごもの人生模様が、ダッシュボードに備え付けられたカメラを通してユーモラスに映し出されていく。





タクシー運転手って本当にいろいろで、大手タクシー会社は"お客様をお乗せする"というサービス業意識を全面に押し出して、ご挨拶までマニュアル化。場合によっては丁寧過ぎて居心地悪い場合もある。かといって返事もそこそこ仏頂面で黙々と車走らせる運転手とも巡り会いたくもないし、増してや、同調できない世間話を機関銃のように繰り出す運転手と密室で渡り合うのも御免です。
とまあ、お客様も本当にそれぞれで、世の中の縮図を目の当たりにする事の多いドライバー稼業も楽じゃない。お客を乗せた途端、ハズレ!と思う事もあるのかもしれない。それとも流しのドライバーさんも、ひょっとして載せる前にお客様を選別してるのか???


恥ずかしながら勉強不足で、このジャファル・パナピ監督の事は全く知りませんでした。世界的に評価が高いにもかからず、当時の保守派政権と対立し一切の創作活動を制限されているとの事。そんな過酷な現状をものともせず、タクシーという密室で露わになる人間模様を挑戦的に描いていきます。中でも姪っ子ちゃんの瑞々しい言動が秀逸。現実を聡明に見抜いて、世の中の矛盾に容赦なく疑問をぶつける。パナピ監督は、そんな子供達にイランの未来を託す思いがあるのかもしれません。

駐車中の隙をついてダッシュボードのカメラを襲う輩が登場するラストが暗示するように、本作品は残念ながらイラン国内では公開を許されず。それでも国外公開を果たした支援者の存在とベルリン映画祭で金熊賞を勝ち取った事に気持ち和らぎます。
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  •   07, 2017 21:45
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