FORUSHANDE / THE SALESMAN…セールスマン…

セールスマン
監督:アスガー・ファルハディ
キャスト:シャハブ・ホセイニ、タラネ・アリドゥスティ、ババク・カリミ、ミナ・サダティ




(allcinema映画データベースよりコピペ)
「別離」「ある過去の行方」のイランの名匠アスガー・ファルハディ監督によるアカデミー賞外国語映画賞受賞の心理ミステリー・サスペンス。ひと組の劇団員夫婦を主人公に、妻が自宅で何者かに襲われた事件をきっかけに、表沙汰にしたくない妻と犯人を見つけ出すことに執念を燃やす夫の間に思わぬ感情のすれ違いが生じていくさまと、事件の衝撃の顛末を緊張感あふれる筆致でスリリングに描き出していく。主演は「彼女が消えた浜辺」でも共演しているシャハブ・ホセイニとタラネ・アリシュスティ。
 夫婦で小さな劇団に所属するエマッドとラナ。上演を目前に控えたアーサー・ミラー原作舞台“セールスマンの死”の稽古で忙しいさなかに、自宅アパートに倒壊の危険が生じて立ち退きを余儀なくされる。2人は友人に物件を紹介してもらい、まだ前に住んでいた女の荷物が残る部屋に慌ただしく引っ越す。それから間もなく、ひとりでシャワーを浴びていたラナが何者かに襲われ、頭部を負傷する事件が起きる。以来、心に深い傷を負ったラナは精神的に不安定になってしまう。一方、犯人を捕まえるために警察に通報しようとしていたエマッドは、表沙汰にしたくないラナの頑なな抵抗に遭い、苛立ちを募らせるが…。





最近でこそ、日本では性犯罪の捜査についての配慮を求める声が強くなりましたが、そこには何かしら女性蔑視という、単純に拭い去る事が出来ない根源的な発想が残っているのかもしれません。理性とか理屈では太刀打ち出来ない根深い問題です。

ヒロインの若妻が被った被害の実態を、警察どころか夫にも明かさない事が、イランの前近代的な女性蔑視という社会通念を物語っていて、なんとも息苦しい。妻を襲われた夫の犯人への怒りが、当事者である妻の屈折した思いから離れ独り歩きを始めるあたりから、ストーリーの行く手が闇につつまれます。犯人を追い詰める神経戦と、夫婦の間に生まれる心理的摩擦という二つのサスペンスが巧妙に絡み合う、極上の推理ドラマでした。

しかし、終盤で全てが明らかになっても気持ちが晴れる事はありません。被害者側にも加害者側にも、勧善懲悪という単純な言葉では割り切れない、社会的背景が重くのしかかっているのです。
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  •   18, 2017 22:52
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