甘き人生

甘き人生
監督:マルコ・ベロッキオ
キャスト: ヴァレリオ・マスタンドレア、ベレニス・ベジョ、グイド・カプリーノ、ニコロ・カブラス、ダリオ・ダル・ペーロ、バルバラ・ロンキ、ジュリオ・ブロージ、ミリアム・レオーネ、ピエール・ジョルジョ・ベロッキオ、エマニュエル・ドゥヴォス





(allcinema映画データベースよりコピペ)
イタリア人ジャーナリスト、マッシモ・グラメッリーニのベストセラー自伝小説を「夜よ、こんにちは」「愛の勝利を ムッソリーニを愛した女」のマルコ・ベロッキオ監督が映画化。幼くして亡くした母への想いに囚われ続けた男が、運命の出会いをきっかけに、未来へと向かって歩み始める姿を、イタリアの激動の歴史を背景に描き出す。主演は「ローマに消えた男」「おとなの事情」のヴァレリオ・マスタンドレア、共演に「アーティスト」のベレニス・ベジョ。
 1969年、トリノ。9歳のマッシモは、大好きだった優しく美しい母を突然失う。しかし母の死について周りの大人たちは言葉を濁し、そのあまりにも大きな喪失を、少年のマッシモは受け止めることができなかった。90年代のローマ。大人になり、ジャーナリストとして成功を収めたマッシモだったが、未だに母の喪失を乗り越えることができずにいた。そんな中、サラエボでの過酷な取材が原因でパニック障害を起こした彼は、駆け込んだ病院で、精神科医のエリーザと運命の出会いを果たすのだったが…。







男性の持つ、母親への途絶えることのない情愛を描いた滋味深い作品。

母親と息子ってホントに厄介で、息子の成長と共に変化する保つべき距離感は変化し、それを探る作業がハンパ無い。。。別に良い母親でいる必要など無いのかもしれないけれど、それでも家族を極小単位の社会と捉えれば、その作業はやはり怠る事は出来ない。お互いに自立した人格で在りたいと願うなら尚更だと思う。
じゃあ、翻って息子の方はといえば、時に逃れられない期待の呪縛に足を取られ、また時に母性という重圧を振り払いつつ成長して行く。これまた厄介で難儀な事だけれど、自己確立には欠かせない作業に違い無い。

幼少時に突然母親を失った主人公が自己認識と自己肯定を果たす事が出来ないのは、まさしく母親の喪失が原因となっており、恐らく宗教上の理由で死の真相が明かされない事が、主人公の心理により深い混迷をもたらしていく。
偶然にも、紙上の人生相談に答える事となった彼の真摯な文章が母親への情愛を素直に表現し、運命の女性との出会いに導かれ踊るダンスが折り重なった彼の苦悩を昇華させる。我々女性には理解しがたいテーマだけれど、エキセントリックに描かれる母親像が逆説的に共感を呼び、緻密な構成の光る作品だった。
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  •   21, 2017 08:54
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