ELLA & JOHN - THE LEISURE SEEKER…ロング、ロングバケーション…

ロング
監督:パオロ・ヴィルズィ
キャスト:
ヘレン・ミレン エラ
ドナルド・サザーランド ジョン
クリスチャン・マッケイ ウィル
ジャネル・モロニー ジェーン 





(allcinema映画データベースよりコピペ)
マイケル・ザドゥリアンのベストセラー『旅の終わりに』をヘレン・ミレンとドナルド・サザーランドの共演で映画化したハートフル・ロード・ムービー。妻は末期ガン、夫はアルツハイマーという老夫婦が、愛用のキャンピングカーで思い出の道を辿る旅の行方を、ユーモアを織り交ぜ心温まるタッチで綴る。監督は「人間の値打ち」「歓びのトスカーナ」のパオロ・ヴィルズィ。
 エラとジョンは50年連れ添ってきたベテラン夫婦。末期ガンを患い人生の終わりが近いことを覚悟したエラは、病院での治療に見切りをつけ、最愛の夫とキャンピングカーで夫婦水入らずの旅に出る。目指すは、ジョンが敬愛するヘミングウェイの家があるフロリダのキーウェスト。しかしジョンはアルツハイマーが進行中で、道中もたびたび記憶が混乱してしまう。それでも心配する子どもたちをよそに、2人で人生を追想しながら目的地を目指してアメリカを南下していくエラとジョンだったが…。





平均寿命がさほど長くもなく高齢者の人口比率が高くなかった時代、珍しく長命となった老人達は大家族に囲まれ、敬われながら人手のある環境で看取って貰えた。一方で年老いた親族を支える事のできない極貧層には、姨捨という悲しい風習があって、これは弱者切り捨ての非人道的な慣わしではあるけれど、実は、共倒れを回避する為の合理的社会システムだったとも言える。全体の利益を優先させる為には、最小の犠牲を厭わないという大局的な考えだ。
急速な高齢化と人口減少が進む日本では、個人の行く末を社会慣習や福祉システムだけに委ねる事は日に日に難しくなり、それぞれが自分の意思で自分の後始末をしなければならい世の中が、もうすぐそこまで来ている。。。なかなか厳しい事だと思う。

この作品の主人公夫婦、否、妻は実に鮮やかに究極の選択をする。この判断が正しいかどうかは議論の余地があると思うけれど、何れにしても、如何に生きるかを強い意思で決断した事には違いない。大方の人間は、崖っぷちに立たされたとしても、グダグダと迷い、情に流され、思考放棄し、結局は成り行きに任せる事となる。ま、そうの方が人間らしいのかもしれないけれど…。

厳しいテーマの作品ではあるけれど、夫婦を演じたヘレン・ミレンとドナルド・サザーランドの軽妙な演技が、作風をマイルドに仕立て、高齢者あるあるネタで楽しませてくれる。特に、ちょっと押しの強いアメリカ婦人を滑稽に演じているヘレン・ミレンが秀逸。その分、終盤の展開が重く心に残る。


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  •   30, 2018 17:48
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