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NELYUBOV / LOVELESS…ラブレス…

ラブレス
監督:アンドレイ・ズビャギンツェフ
キャスト:
マリヤーナ・スピヴァク ジェーニャ
アレクセイ・ロズィン ボリス
マトヴェイ・ノヴィコフ
マリーナ・ヴァシリヴァ
アンドリス・ケイス
アレクセイ・ファティーフ
セルゲイ・ボリソフ
ナタリア・ポタポヴァ




(allcinema映画データベースよりコピペ)
「父、帰る」「裁かれるは善人のみ」のロシアの鬼才アンドレイ・ズビャギンツェフ監督による2017年のカンヌ国際映画祭審査員賞受賞作。離婚が決まり、一人息子を互いに押しつけ合う身勝手な夫婦を主人公に、その息子の失踪という事態に直面した夫婦の姿を冷徹な眼差しで描き出す。主演は長編映画初出演のマリヤーナ・スピヴァクと「エレナの惑い」のアレクセイ・ロズィン。
 一流企業で働くボリスと美容サロンを経営するジェーニャは離婚協議中の夫婦。言い争いが絶えず、目下の問題はどちらが12歳の息子アレクセイを引き取るかということ。2人ともすでに恋人がいて、新しい生活をスタートさせる上でアレクセイはお荷物でしかなかった。そんな中、学校からの連絡でようやくアレクセイが行方不明になっていることに気がつくボリスとジェーニャだったが…。
 





人の一生には幾つもの転換期があって、入園、卒園、入学、卒業、就職、退職などなど…、ま、いずれも社会的活動の節目とも言える。じゃあ、結婚はどうよ?と問われれば、やはりこれも社会的な意味合いが濃い儀式だと思う。そう、あくまでも婚姻制度に則った活動だ。
絶対的に違うのが出産で、これはもう種の保存という根源的生命活動の一部で、謂わば本能の世界。出産すればその瞬間から親としての役割を担い新しい生命の庇護者となる。父親だって同じ。要するに、出産が及ぼす影響は絶大で、ある意味それまでの価値観が覆され、否が応でも親にならなければならない。
しかし人間は不完全で厄介な生き物なので、間違っていると知りつつも、残念ながら子供の存在を理不尽と感じてしまう瞬間だってある。子育てとは、そんな瞬間を乗り越えながら、親として育っていく事なのかもしれない。


本作品は英語タイトル通り、致命的に他者愛を欠いた人々の心の風景を無機質に描いたロシア映画です。

主人公となっている離婚間近の夫婦は、息子が失踪して初めて親としての自覚に目覚めたかのように見えます。しかし、失踪者捜索ボランティアのメンバーと共に捜索活動を進めるなか、成果の見えない袋小路に迷い込むにつれて再び彼らのエゴは徐々に剥き出しとなっていきます。おそらく彼らは、子供が無事見つかる事をそれほど期待しておらず、関心を示すのは常に自己の感情にのみ。自己愛に溺れるアダルトチルドレンたちの乾いた会話が、ロシアの冷たい空気に虚ろに漂うのです。

事件は果たして解決したのか解決されなかったのか、答えの見つからないまま迎えるラスト。そこに描かれる父親と母親の表情には、感情の発露は伺えません。情緒の貧困が人々に不幸をもたらす、怖~いお話でした。




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  •   11, 2018 20:40
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