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FOXTROT…運命は踊る…


監督:サミュエル・マオズ
キャスト:
リオル・アシュケナージ ミハエル
サラ・アドラー ダフナ



(allcinema映画データベースよりコピペ)
 「レバノン」のサミュエル・マオズ監督が、息子の戦死という誤報に翻弄されたある家族がたどる不条理な運命を描き、ヴェネチア国際映画祭で審査員グランプリに輝いたミステリー・ドラマ。主演は「オオカミは嘘をつく」のリオル・アシュケナージと「ジェリーフィッシュ」のサラ・アドラー。
 ある日、ミハエルとダフナ夫妻のもとに、息子のヨナタンが戦死したとの知らせが届く。ダフナは気絶するほどショックを受け、気丈なミハエルも役人の対応にいら立ちを募らせていく。そんな中、やがて戦死したのは同姓同名の別人だったと訂正の知らせが届く。ダフネがほっと胸をなでおろすのとは対照的に、ミハエルは軍への不信感から激高し、息子をすぐに呼び戻すよう要求する。一方ヨナタンは、戦場の緊迫感からは程遠い閑散とした検問所で、仲間の兵士たちと一見おだやかな時間を過ごしていたのだったが…。





日本の仏教思想には因果応報という言葉があって、それは、より良く生きる為には過去現在未来に渡り、善き事悪き事全ての事象を原因→結果として受け入れるべき、という考え方だと私は理解しています。これは決して運命論ではなく、常に人生を真摯に捉え努力を怠る事無かれ…、という教えでしょうか。
そんな教えがユダヤ教にあるかどうかは定かではありませんが、本作では正に運命の輪廻を静謐にそして苛酷に描いていきます。

オリジナルタイトルの "foxtrot" は社交ダンスの定番ステップで、一歩踏み出したものの必ず元の姿勢に戻るというものです。劇中このステップで踊るのは、父権をふりかざす父親ミハエルの年老いた母と、息子ヨナタンと共に辺境の国境で任務を務める若き兵士。彼らのダンスは、イスラエル全ての国民が常に抱える緊迫感に、言うに言われぬ緩徐を与え私達の緊張と疑惑をほぐします。しかしこの弛緩は、彼らに訪れる悲劇をより一層増幅させ、そして父親の脆弱な気質を露わにするのです。

本作は戦争の不条理を語る物語ではなく、誰しもが持つ心の不条理を鋭く描いた作品です。一人相撲する父親を、冷徹な目で見つめる家族の物語。そんな強烈なブラックコメディでした。
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  •   04, 2018 23:00
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