PHILOMENA…あなたを抱きしめる日まで…

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監督:スティーヴン・フリアーズ
キャスト: ジュディ・デンチ、スティーヴ・クーガン、 ソフィ・ケネディ・クラーク、アンナ・マックスウェル・マーティン、ミシェル・フェアリー、バーバラ・ジェフォード、メア・ウィニンガム、ルース・マッケイブ、ピーター・ハーマン、ショーン・マーホン、ウンミ・モサク、チャーリー・マーフィ



(allcinema映画データベースよりコピペ)
「危険な関係」「クィーン」のスティーヴン・フリアーズ監督が「ヘンダーソン夫人の贈り物」のジュディ・デンチを再び主演に迎え、18歳で未婚の母となり、幼い息子と強制的に引き離されてしまった女性フィロミナ・リーの奇跡の実話を基に描くヒューマン・ドラマ。50年近くも前に生き別れた息子との再会を願う母親フィロミナが辿る衝撃の旅路を、ユーモアを織り交ぜつつ感動的に描き出す。フィロミナの息子捜しを手伝うことになったジャーナリストで本作の原作者でもあるマーティン・シックススミス役は「80デイズ」「ナイト ミュージアム」のスティーヴ・クーガン。彼はジェフ・ポープとともに脚本も手がけ、英国アカデミー賞やヴェネチア国際映画祭で脚本賞を獲得するとともに、アカデミー賞やゴールデングローブ賞など数々の映画賞や映画祭で脚本賞にノミネートされた。
 イギリスに暮らす敬虔な主婦フィロミナ。ある日、彼女は娘のジェーンにある秘密を打ち明ける。50年前のアイルランド。10代で未婚のまま妊娠したフィロミナは、家を追い出され修道院に入れられる。そして男の子アンソニーを出産したフィロミナだったが、彼が3歳になると無理やり養子に出されてしまう。以来、片時もアンソニーのことを忘れたことはない。年老いた彼女は、どうしてもひと目我が子に会いたいとの思いが高まっていた。それを聞いたジェーンは落ち目の元エリート記者マーティンに話を持ちかける。マーティンはジャーナリストとしての再起を期してこの話を受けることに。こうして、信心深くて平凡な田舎の主婦フィロミナと無神論者でインテリ紳士のマーティン、という対照的な2人によるアンソニー捜しの旅が始まるのだったが…。




いやー、実に面白かったですねぇ。未婚時に出産した女性の実子探し…、みたいな常道のお涙頂戴映画と思ったら大間違い。当時のアイルランド施政への批判、信仰の是非、労働者階級に対するインテリ層の蔑視、マスコミの商業主義、ひいてはアメリカ社会に蔓延る同性愛者排除思想等々、沢山の興味深い要素が融合し、しかも、それらすべてのプロットが無理なくテンポ良く展開される圧巻の作品でした。
そして優れた脚本は、もとより、主役のジュディ・デンチの演技が素晴らしい。これまで、彼女の実力を確信する事のなかった私ですが、今回は文句無しに賞賛したい。オスカーレースでは無冠に終わりましたが、作品賞・主演女優賞・脚色賞とノミネートされた事も納得です。

特に印象に残るのが、主人公フィロミナの人物像。敬虔なカトリック信者でありながらも強い自由意志を持ち、常に己の行くべき道を見失わない、完璧に自立した女性として描かれています。だからこそ、何を退け何を受け入れるべきかを明確に判断できる…、見習うべき点の多い魅力的な女性です。
そんな彼女の前では、たとえ政治の中枢に関わった事のあるインテリジャーナリストのプライドさえ、空疎に色褪せたモノにしか映らない。なんとアイロニックな事か。。。


いろいろな意味で、既存の価値観に疑問を投げかける良作でした。改めてスティーブン・フリアーズ監督の手腕に感服です。
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  •   17, 2014 23:30
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